ここ十数年で、育休が取りやすくなったり、託児所付きの企業が増えたり、日本の女性を取り巻く環境は改善を見せてきていると思います。
でも正直、私には、
『共働きは当たりまえ』という考えは、都合よく
『女性は仕事と子育てを両立して当たり前』に変わり、
『女性に働く機会を与える』と言っておきながら、実際は
『働かないと家計を支えられない』状況なだけのようにしか見えません。
だからこそ、今日は、今となっては夢物語になってしまった『本当は専業主婦になりたい』という多くの女性が抱えるホンネについて、
筆者の体験談を交えてお話していこうと思います。
本当は専業主婦になりたい!20代女性の半数の願い
ソニー生命が行った女性の活躍に関する意識調査2019によると、
20代で半数以上、30∼40代の働き盛りの年齢でも、30%以上の女性は『専業主婦になりたい』と思っていることが明らかになりました。

20代 | 53.2% |
---|---|
30代 | 35.2% |
40代 | 35.4% |
50代 | 32.8% |
60代 | 16.3% |
彼らが『専業主婦になりたい』と思う理由は色々あると思ますが、結局のところ、以下の理由に集約されると思います。
【専業主婦になりたい理由】子育てと仕事、両立とか無理

人生経験を積んだ先輩女性方から見れば、私なんてまだまだ甘ちゃんなのだと思います。
でもね、
子育てと仕事、両立とか普通に無理。笑
(部活と勉強じゃあるめいし怒)
こう見えて実質全国営業成績トップだった時代もありますので、働く楽しさは本当に分かります。
でも、やっぱり結婚したら、好きな人との子供を産みたい。
そしたら、その子が将来自由に生きられるように、
出来る限りの教育をしてあげたい、と思うわけです。
でも、将来もらえもしない年金を給料から天引きされ、忙しくなるばかりの仕事で1日を費やし、帰宅後の家事だけでもやりたくないのに、
さらに子育てと仕事の両立なんて、金銭問題以前にさすがに無理難題すぎますよ。
それに、男性は育児をしないもの、という家庭で育ったので、将来自分の夫が育児に協力してくれる未来をイメージすることもできなかったんです。
【専業主婦になりたい理由】働きたくない

またもう1つの理由は、単純に『もう働きたくない』から。
そりゃそうですよね。
誰だって、働かないでいいなら、働きたくないです。笑
それに女性は、結婚した瞬間からキャリアダウンを覚悟しなければいけない立場なので、
サポートの望めない環境にいる場合で子育てをしたいと思ったら、
『キャリアを積んで昇給も』なんてどんだけ苦労させる気?という話になります。
そう思ったら、上がらない給料の為に頑張って働く意味って…とか、私は考えていました。
金があれば、専業主婦になっている

そもそも。
『なんで専業主婦にならないのか』という疑問からたどれば、金があればなってるよ!という答えに辿りつくでしょう。
お金があれば男性だって主夫になれるし、お金があれば、専業主婦問題も全て解決なのです。
でも、出来ない。
知っていますか?
2016年時点なので少し前の情報にはなりますが、20代の貯金中央値は50~100万円にしかならないんだそうです。
厚生労働省の国民生活基礎調査(2016年)によると、ー中略ー 20代の貯金実態に近い中央値は、50~100万円の金額にあたります。
出典:りそなグループ
これ、酷いですよね…
もちろん、20代と言っても20∼24歳、25∼29歳などの細かい区分で見れば、もっと違った金額になるのでしょうが、
それでも100万円しか貯金がなくて、どうやって子供を育てろと…
これが今の日本社会なのです(^^;)
だから私は、専業主婦云々以前に、生きるために、日本以外の国に可能性を求めることにしました。
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